オートクチュールの技術がかなえたレンタルドレス。

「本当はシリィさんのドレスを着たかった。けれどもウェディングドレスとお色直しのドレスをすべてシリィさんで作ってもらうと予算が足りませんでした。それで別のブランドにしました。でも、今でもやはりシリィさんにすればよかったと後悔しています。」こんなお話を伺いました。一生に一度のウェディングドレスに後悔しているという彼女の言葉に私たちは涙を禁じえませんでした。新婦がとても気の毒でした。それ以上に私たちがお役に立てなかったことが残念でした。気軽な質問での「レンタルはしないのですか？」という声は以前から多かったのですが、ここに至り私たちはリーズナブルなレンタルドレスについてお客様のために真摯に検討を始めました。2005年頃のことです。

シリィブライダルクリエイションは1987年の創業からそれまでいわゆるウェディングドレスのレンタルをしませんでした。それはサイズやシルエットの合わないドレスをそのまま貸すという一般的なレンタルに疑問を感じていたためです。現在でも「お直しをします。」と言ってドレスに綿やタオルを入れるお店もあるそうです。サイズの合わないドレスをそのまま貸し出し、「ウェディングドレスの裾を持って、蹴り足で歩いてください。」と指導するようなお店もあると聞きます。何と言ってもシリィはオートクチュールの老舗ブランドですから花嫁に似合うように1mm単位でお仕立てすることが使命であり私たちの喜びなのです。やはり、「つるし＝既製品」を試着したお客様に『ぴったりお似合いです。』とはどうしても言えないのです。ですから、今後も他店のような「出来上がったドレスをそのまま貸し出す」というレンタルはいたしません。
また、お店によっては目立つ汚れが無い場合レンタルドレスをクリーニングに出さずに再度貸し出すケースがあるとも伺っておりますが、シリィブライダルクリエイションでは間違いなく全てのレンタルドレスはご返却後ただちに高級クリーニングに出しておりますので、ご安心ください。

シリィブライダルクリエイションではレンタルといってもサイズ直しを完璧に行ないます。他のお店の方々は「嘘だ。そんなことできるはずがない。」おっしゃいます。ここがシリィブライダルクリエイションが他のお店とは全く異なる点です。私たちは元来オートクチュールのサロンですから「オートクチュールクオリティーのドレス」しかご提供できないのです。洋服作りを知る方はこう言います。「それはレンタルではない。実質クチュールドレスではないですか。」と。言われてみれば確かに手間も時間もプレタクチュールとほとんど変わらないかもしれません。けれども、これこそ私たち自身がオートクチュールブランドとして納得のいくやり方なのです。そして、何よりもお客様に喜んでいただけるのです。

ドレスは100着以上ある中からお選びいただきます。これらのドレスはプレタクチュールのためのドレスであり、決してレンタル用に安く作ったわけではありません。素材も縫製もプレタクチュールと全く同じクオリティーです。「大量生産されたドレスの中からサイズをお選びいただく」というやり方ではありませんし、スカートの丈とウエストのサイズをちょっとお直しするだけでもありません。花嫁の体型や雰囲気をも考慮してドレスを調整します。試着をしていただき、シルエットをチェックします。ウエストのライン、胸の切り替え位置、スカートの膨らむ角度とカーブ、ボリュームなど、数センチ調整する、数ミリ摘む、あるいは逆に出す。ある程度以上の変更になると同じ生地で部分的に作り直すこともあります。希望により、ドレス本体だけでなく、パニエも花嫁のために調整いたします。スカートのふくらみやラインを花嫁に最も似合うシルエットにするためです。シリィブライダルクリエイションのパニエは既製品ではなく工房で手作りしており、他社とは全く違いますので軽くしなやかで花嫁の動きまで美しく魅せます。
ドレスは挙式の約１ヵ月前から実質的には花嫁のものとなり、お直しを始めます。シリィブライダルクリエイションのレンタルドレスは、たとえベアトップであったとしても胸元が見えたり落ちてくることはありません。あつらえたかのようにぴったりのサイズに仕上がり、花嫁の体型や雰囲気をも考慮しますのでとても美しく似合い花嫁を引き立てます。さらに、手袋のはめ方やはずし方、ウェディングドレスでの美しく見える立ち方、歩き方、座り方などの花嫁の身のこなし方も丁寧にご指導させていただきます。挙式当日の花嫁をご覧になってレンタルドレスだと思われる方はいらっしゃらないでしょう。
※シリィブライダルクリエイションのレンタルウェディングドレスの価格は250,000円からになります。